どん底の月

受けていた最終選考がことごとく落ち、僕はまた振り出しに戻る怖さと、先の見えない疲労感でずいぶん精神的に辛くなってしまいました。

夜もなかなか眠ることが出来ず、2時、3時と目を覚ましては、窓から外の景色を眺めていました。ずいぶんと爽やかな夜風が吹く日には、真っ暗な外をずーっと眺めては、時々涙が流れました。僕は昔から月が大好きなのですが、こんな辛いときも、月は温かく空に輝いていて、僕は月を眺めてはずいぶんと心を落ち着かせていました。

夜の町は、しんと静まり返っていてまるで人がいないようだけれど、この町に、この空の下に、たくさんの人が生きていて、生活していて、頑張っているんだなと夜空を眺めては思い、だから自分も頑張ろう、そう自分に言い聞かせては布団の中に潜り込んでいました。

性別は問題じゃない。それは今までやってきてそうだったはず。後は、本当に自分の本気さだけだ。
本気。本気。切羽詰った状況が僕をさらに引き締めていくのを感じながら過ごすようになりました。