再び振り返る

僕の男友達から内定をもらったという連絡が来ました。嬉しい気持ちと羨ましい気持ちが湧き上がってきました。
分かっているけれど、ふっと頭をよぎる「僕が完全な男だったら・・・」という気持ち。いや、そんなこと考えても仕方ないことじゃないか。けれど・・・。

実際にあからさまに性別について拒否反応を示されたことはありませんので、企業によっても、その時の人事担当者の方によっても、僕のような人間をどういう風に見ているのかは分かりませんが、「ハンデ」として認識されることもありえるでしょう。でも、こればっかりは学生である自分が考えても本当に仕方のないことなのです。

そもそもこの道を選んだのは紛れもなく「自分」なのです。困難であることも、他の人よりも大変になるかもしれないのも分かっていて、それでも諦められずにこの道を選んだのは自分なのです。親に認めてもらっていない道であることも、覚悟したことです。それでも、僕が選んだ道。誰も押し付けたりしていません、誰かの指図でもありません、自分で考え、決め、歩き出した道なのです。

だから、歩ききってみせます。ハンデも、誤解も、困惑も、全部吹き去ってしまう人間になることで。ほんのわずかの可能性に賭けてみたいと思ってもらえるように、僕は僕の道を歩いていくのです。僕が僕だからこそ手に入れられた多くのものを大切にして。僕が完全な男であったら、きっと見られなかった世界を、人の心を、僕は今、見られる。その価値を自分でおとしめてはいけないのです。

話は変わりますが、今日電車に乗っていたときに反対側のホームにとても僕に似ている子(つまりFTMっぽい子)がレディーススーツを着て、腕を組んで立っていたのを見ました。どうみても女の子ではない雰囲気を醸し出して。その子が、僕と同じ人なのかは分かりませんが、今この時も僕と同じような人が違う場所で頑張っているのだろうな、一緒に頑張りたいなと思いました。

例え、レディーススーツを選んだとしても、改名した名前で完全に自分の望む性別で挑戦しているとしても、性別にこだわらず自分のやりたいことを探すとしても、それぞれの選択が、それぞれ大切で、正解などひとつもない、ただ僕達が僕達らしく幸せになれればいいんだ。どの選択をしようとも、どの道を描こうとも、僕達は今この時、共に同じ世界で頑張っているということは、とても尊いことだと思います。僕も頑張ります、一緒に頑張っていきましょう!!