第四次選考

三次選考を受けた会社がまた次の選考に僕を呼んでくれました。次は四次選考。
ついに、会社の社長との面接になりました。

まだ20代という若い社長ではありましたが、何となく鋭さのある、侍のような社長。
その方は僕の前に座ると「じゃ、質問して。」とだけ言いました。
しかし、僕はまったく質問を考えていませんでした。
社長に会えるということだけで、つい舞い上がっていたのです。

社長を目の前にして変な質問も出来ない・・・。
えっと・・・と苦笑いしつつ頭で必死に質問を考えました。

「現在の少子高齢化についてどう思われるでしょうか・・・。」
そんなことしか思いつかなかったのですが、社長はそこから熱く語ってくれました。
社長の話が面白くて、質問は考えなくてもどんどん出てきました。
ただ、僕の質問は変なものが多かったみたいで「それは違う!」と社長に言われてしまい、僕は失敗してしまったかもしれないな・・と思っていました。

「質問は?」
社長はまた僕に問いかけてきました。
なので、僕は「僕の性別についてはどう思われているのですか?」と聞いてみました。

「ハンデは誰だってある。俺は気にしない。一緒に仕事したいかどうかだ」

まっすぐ社長は言ってくれました。
そして今度は社長が「君はどうなりたいの?」と質問しました。
僕は、この熱くてまっすぐな社長にすでに惚れていたので、自分の考えていることを全部包み隠さず言いました。

どうして「性別」を明かして就職活動をしているのか。
辛いこともあるけれど僕は絶対諦めたくない、なぜなら僕の頑張りは次に繋がっていくから。
僕はひとりぼっちじゃない、僕はみんなに支えられている、だから僕もみんなのために精一杯生きたい・・・

気が付いたら僕は泣きそうになっていました。
目は真っ赤になっていて、もう少しで涙が流れそうになっていました。
社長は少し驚いてはいましたが、それでもまっすぐ僕の目をみていました。

僕は、熱くなりすぎてかっこ悪い姿を見せてしまって、とても恥ずかしい気持ちでいっぱいでした。
そして、社長にダメだしもたくさんされていたので、結果はダメだろうな、とがっかりしながら帰ったのでした。

-続く