講演会@昭和の森看護学校

2007/11/22
昭和の森看護学校の文化祭にて講演させていただきました。
講演者の西野によるレポートです。

『昭和の森看護学校での講演の感想』

11月22日、木曜日。昭和の森看護学校で講演をしてきました。
GIDmediaのサポートスタッフとしては、初めての講演です。
以前、埼玉大学で講演を行ったときは、『性同一性障害という存在は、みなさんの考えているよりもずっと身近なのだ』と伝えることを目的としましたが、
今回は、『”僕”は、性同一性障害であるという特徴を持ったひとりの人間で、ひとりの人間として今、生きているのだ』と伝えることを目的にしました。

幼少期から今までの生育暦と性同一性障害との出会い、治療や今後の課題、今思うことなどなど。
持ち時間20分のなかで、いかに聴衆を笑わせるか。四苦八苦して作ったスライドと、身を切るような自虐ネタ、幼稚園の頃のかわいい写真(笑)。
いくつものネタを仕掛け、練りに練った原稿を手に、いよいよ本番です。
ニヤニヤを必死に耐えながら、マイクを握りました。(絶対に、笑わせてやろ)

果たして結果は…。講演が、クリスマス一ヶ月前のこの時期でよかったですね。
さみしい独り者ネタで、一本。(つかみは、オーケー!)
会場は笑いに包まれました。(ガッツポ~ズっ!! 笑

そこからは、僕のオンステージです。時に笑わせ、時に真剣に。
よくわからないところで笑いがとれたのは、なぜでしょうか?(笑)
壇上に立って、マイクを握っているはずが、心は座席のド真ん中。会場のみなさんと同じ場所にいるような感覚に陥りました。
それほど、僕の話を聞き、反応し、そして、笑ってくれたのです。

そんなこんなで、20分はあっという間に過ぎ、僕の持ち時間は、THE
END。
スタッフの田中さんと二ノ宮さんの話も終わり…、最後の質疑応答。
僕は今まで、小中高校と、体育座りで色んな講演を聴かされてきました。
楽しかったものも、たいくつだったものも、寝てしまったものもありました。
どの講演でも、質疑応答の時間になると、大多数が下を向きました。
誰も手を挙げなかったり、挙げても少なかったりすると、先生に当てられて、感想を言わされるからです。

が、この日は違いました。手が挙がったのです。
しかも、質疑応答の時間が足りなくなってしまうほどに。
僕は初めて見ました。あんなに手の挙がる質疑応答の時間を…!

退場の前に、なんと!
壇上で花束を贈呈されてしまいました。
しがない、一、不真面目学生である僕が、壇上でたくさんの人の視線を受けながら、花束を受け取るなんて。想像すらしたことがありませんでした。

これは、僕が”性同一性障害”であるというひとつの特徴をもった、ひとりの人間であったからこそ、出来た経験であると思います。

(僕は、こういうふうに産まれてきてよかった)

こころから、そう思いました。

だからといって、全ての悩みや苦しみが0(ゼロ)になるかと問われれば、0にはならないと答えるでしょう。
でも、舞台からのびた花道を帰るとき、僕はきっと笑っていたと思います。
最高の笑顔で。僕は、ハッピーだと感じました。
僕は、性同一性障害という特徴を持っていたからこそ、この花道を歩き、そして、僕のことばが、聞いてくれた生徒さんたちの心をわずかでも一瞬でも、動かすことが出来たのです。
その瞬間、僕はたくさんの聴衆と心を共有することが出来たのです。
この講演は、とても実りあるものでした。僕は、そう感じています。
そして、生徒のみなさんもまた、何かを思い、得られたと感じてくれていれば幸いです。
それぞれに、ひとりの”人間”として。少なくとも、20分の話の中で、僕の仕掛けたネタにはまって笑ってくれた方が、いたわけですし(笑)

僕はまだ、聞いていただいたみなさんの感想を、読んでいません。
何が書いてあるのでしょうか?
ダメ出しばかりだったら、…。でも、それでも、早く読みたいです。
みなさんの感想を読ませていただいて初めて、僕の講演がどんな意味を持っていたのかがわかるのでしょう。
僕の伝えたかったことは、どのように、みなさんに受け止められたのでしょうか。

西野 明樹

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聴講者の感想