講演会@駒澤大学

講演会(07.04.25)

駒澤大学にて講演会を行いました。

心理学を専攻している大学院生が集まってくれました。

まず講演の前に渡邉がレクチャー。

GIDとは一体どんな状態なのかを、できる範囲で想像してもらいました。
心は今のままで、身体だけが突然すり替わってしまったら・・・?

精神的性別と身体的性別が一致している状態が当たり前である人にとって、
その不一致を想像することはどのくらい難しいことなのでしょうか。

当事者である僕たちからすると、その難しさを想像することが難しかったりします。

このときの感想を、講演終了後に聞いてみると

「想像してみたら、すごく気持ち悪くて途中で考えるのをやめてしまった」と言った人がいて、とても印象的でした。

非当事者でも結構リアルに想像できるものなんですね。(人によってだいぶ差はあると思いますけど。)

渡邉のレクチャー後、園田・二ノ宮が講演しました。
幼い頃に感じていた違和感から始まり、

小・中・高校時代に何が苦痛だったか、逆に何が良かったか/楽しかったか、

などの話を通じて、GIDを少しでも身近に感じてもらおうとお話させてもらいました。

今回参加してくれた方々の大半は、GID当事者と初めて会ったそうです。

「性同一性障害という言葉は知っていたし、どういう状態なのかということも知識として得ていたけど、
実際に話を聞いてみたら、難しくて頭が混乱した」とのこと。

きっと、GIDにほとんど触れたことのなかった人にとっては、
FTMとMTFの状態をそれぞれ想像するということだけでも

容易ではないのだろうと思います。

でも、そもそも僕たちは「GIDってこんなに大変なんだよ!」と伝えるために講演しているわけではありませんので、
頭を抱えて考えてもらう必要なんてないのです。

ただ僕らのような人間がいることを知ってもらい、実際に触れ合ってみることで
「なんだ、普通じゃん」って思ってもらえたら、それだけで充分です。

「いつか、当事者の人と出会うことがあったら、今日皆さんに会ったことを話そうと思います」
この一言をいただけただけで、僕たちの活動の意義がハッキリと見えてきます。

「あなたと同じような人と会ったことあるよ」という何気ない一言は、当事者に大きな安心を与えてくれます。

講演を聞いてくれた彼らが近い将来、カウンセラーやスクールカウンセラーとして
GID当事者の生徒に出会うことがあったら、
きっとその当事者は彼らの一言に救われることでしょう。

仕事上だけでなく、友人として当事者に出会った場合も同じですね。

こうやって少しずつ【当事者に会ったことのある人】が増えていくといいなぁと思います。

講演後はフリートークタイムを少し多めに取り、

気になることや疑問点などを質問してもらいました。
男女の脳の大きさの違いの話からSEXの話(やっぱりコレは気になるらしい。笑)まで、

話題は多岐に渡りました。
でも基本的には真面目な話が多かったかな?

僕たちとしては、もっとラフな感じでお喋りしてもいいんじゃないかなと思っているのですが、
初対面な上にテーマがGIDとなると、なかなか難しいかも知れませんね。

フリートークタイム終了後は、せっかく出会ったんだしということで、居酒屋に移動!

「出会えて本当によかった」と何度も言ってもらえて、すごく嬉しかったです。

講演会では答えるばかりだったので、飲みの席では僕の方から大学院生へ色々と質問をしてみました。

心理学を勉強しようと思ったきっかけや実際に心理学を勉強してみてどうか?など。

そんな中でも印象に残っているのが、

『カウンセラーを目指して学校で勉強をしていても、
実際に当事者と向き合える機会というのはほとんどない』という実状があること。

豊富な知識よりも、1つの出会いの方が大きな意味を持つ場合もたくさんあると思うので、

学生の間に是非いろいろな当事者と会ってみてほしいなぁと思いました。

そして、当事者側も、もっと積極的に触れ合っていこうとするべきだと思います。

(GIDに限らず)どうしても内向きな活動をしている団体が多いですが、
僕らのような活動をする団体が今後増えてくれば

マイノリティも弱者じゃなくなってくるんじゃないかなぁと思います。

差別や偏見を持つ人や受け入れられない人がマイノリティになってしまう世の中を目指したいです。

文責  園田